




「ど、ど、どうしよう!!!」
美晴はかなり動揺した様子でオロオロした。
「美晴・・・30日・・・覚悟しないとね・・・」
琴音は肩を落として同情するような目つきで美晴を見た。
「やだーーー!!!そんな、私・・・シロになるなんて!しかも30日も・・・。受験があるのに・・・。」
「うーん、私たちが入れ替わったときよりも悲惨だわ。コレ」
もうどうしようもないと渚が言った。
さすがの上月も、この状況が上手く飲み込めずあんぐりと口を開けただボーゼンと美晴を見つめている。
ドクン・・・・体が振動し、美晴は気を失った。
すっごくイイ気分・・・体中から、何もかも疲れが癒えていく・・・・・
そして数分後、美晴はパッチリ目を覚ました。
「あ、美晴が起きたみたい!」
「美晴!!!大丈夫か!?」
琴音と上月の声がした。美晴は何が何だかさっぱり分からず、上体を起こす。
・・・あれ?なんか、違和感を感じるな。あ、そうか。私、シロと入れ替わったんだっけ。
ってことは、今私はシロなの!?
鏡をそーっとのぞき込むと、そこにはシロの姿があった。
「ホントに私、シロになっちゃったーーーーーーーーーー!!!!!!!!?????」
絶叫する美晴だが、その声は美晴のものではなく、シロの鳴き声だった。
「ニャァ、ニャー!!」
みんなは「やっぱり入れ替わっちゃったみたいだ」とガックリした。美晴の泣き声っぷりで分かったみたいだ。
開いた口がふさがらず、美晴はただただ自分の姿を見つめ続けた。
「わっ、私美晴ちゃんになってる!!」
別の方から声が。
みんなは声のする方へ振り向いた。
そこには、本来の美晴が驚きと興奮の入り交じった顔で鏡を見ていた。
「どうやら、シロも目が覚めたみたいだな。」
上月は状況を上手く飲み込めたみたいで、冷静に意見を述べる。
「シロ、あのね、あなたと美晴は入れ替わっちゃったの・・・・。」
琴音がシロに聞こえるようにゆっくり、はっきり言った。
「え、じゃぁさっきの話は本当だったんだ!」
シロが目を輝かせた。
渚はそれを聞くと目を大きく見開いて、
「ん?シロ、あんた人間の言葉分かるの?」
「うん。クロだって分かるよ。イヤ、動物はみんな分かると思う。」
「そうなの!?へぇー・・・・知らなかったな・・・」
「ちょっと渚、感心してないで!」
「あ。そうだったね。」
上月は2人がやりとりしてる間、美晴を抱いていた。
「なぁ美晴。お前本当に美晴なのか?」
「ちょっと、何言ってるのよー!私は正真正銘の美晴です!!」
と言ったつもりだったが、やはり口からでた言葉は「ニャァ」だった。でも上月はそれを理解してくれたみたいだ。
「そっか。イヤ〜・・・美晴、ネコになってもすっげーかわいい♪」
そう言いながら上月は美晴の頭を優しくなでる。
わ・・・上月の手って、結構大きい。
美晴が上月を見つめているので、上月はニヤッとした。
「美晴、オレのこと好きになったんじゃねぇのか?そんなに穴があくほど見つめてさ〜。」
数秒後、上月は顔中にひっかき後を残すハメに。なぜかは分かるだろう。
結果、美晴は学校を休むわけにもいかなくなったのでシロが行くことになった。
「とにかく、美晴のために私はノートを取ってあげることにする。」
琴音が言った。
「じゃ、オレは時々美晴の家に来て、美晴の面倒を見てやる。」
上月が言うと同時に、美晴がシャーッと怒った。
「それって、必要ないような気もするけど?まぁいいか。私はシロのアシスト役になるよ。」
渚が言った。そして最後にシロが、
「いつも可愛がってもらってるし、がんばって美晴ちゃんのために学校がんばるね!!」
と言ってその日の騒動は終了した。
はぁ・・・・先が思いやられる・・・・。
チョコレートを食べて第1日が終わり、美晴はお先真っ暗気分で寝床についたのだった。
*つづく*