あぁ・・・どうしてくれるの・・・まぁこうなってしまったのは私のせいなんだけど。
・・・にしても、まさかこうなるとはね・・・。はぁ・・・。最悪だ・・・。

翌日目が覚めて夢だと思ってたのに鏡を見て現実を目の当たりにした美晴は絶望的な感じだった。

続いてシロがベッドから起きあがる。

「ふああああああああぁぁ〜〜〜〜〜・・・・よく寝たーーー!それより、ベッドって、気持ちいいな〜♪」
ベッド初体験のシロは好意見を述べ伸びをした。
「あ、美晴ちゃん早いねっ。よーし、今日から私は学校に行って美晴ちゃんのためにがんばるぞぉー」

「うん、がんばって!」
と言いたかった美晴だが、どうせ通じないと思い喉まででかかった言葉を飲み込んだ。

その後は、シロは日頃から美晴の様子を見ていたのか意外にテキパキとことを進め制服に着替えるとリビングへ行った。

「はぁ〜・・・30日たつまでまだまだだな・・・」
美晴はため息をつくと同時に言葉をもらした。・・・・ネコ語で。



「大変だけど、耐えるしかないな。がんばれ、美晴。」


「え?」

どこからか声が聞こえた。男の子・・・・?美晴はあたりをキョロキョロ見回してみたが男の子はいない。

「誰?」

ネコ語だが声に出して訪ねてみると、

「オレだよ。」

と返事が返ってくる。

そして、肩をポンとたたかれた。


「・・・・あ!クロじゃん!!!」
後ろを振り返ってみるとなんとクロの姿があった。
「あたり。」
クロは笑顔で答える。
「うわぁ・・・私、ネコになったからネコ語が分かるんだ!?」
美晴は興奮気味に言った。
だって、これってかなり嬉しい情報!誰にも自分の言葉が分からなかったら、誰ともしゃべれないわけだし、ものすごく退屈だし。
よかった〜〜〜。
心底ホッとした様子がクロに伝わったのか、さらに嬉しい情報を教えてくれた。

「他の動物ともしゃべれるよ。」
「えっ、ホント!!?嬉しい♪」
「よかったな」
「うん!!!!!」

クロが家にいてくれるから、これで退屈じゃなくなったし、本当に助かった!!

「なぁ・・・。ヒマじゃない?」
クロが窓の方を見ながらボソッと言った。
「うーん、確かにヒマかも。家でジーッとしてても面白くないしね。」
「じゃ、外行こう。」
「えっ?」
「外。行こう。」
クロはもう一度繰り返す。
なんだか、まるで外に行くのが習慣かのように、サラッと。だから美晴は不審に思ったことを口に出した。
「まさか、いつも私が学校行ってるとき、シロと一緒に外に行ってるの?」
「そうだけど。」



「・・・・」


「・・・・・」


「えぇぇぇぇぇーーーーーーーーー!!!!!????」

いきなり美晴の叫び声。その声にクロはものすごくビックリした様子で肩を奮わした。

「・・・どうした・・・?」

心配そうに訪ねるクロ。

「だって、何かあったらどうするの!散歩は私がいるときだけだと思ってた!」

「イヤ、だけど、美晴帰ってくるの遅いし、それに昼間散歩に行く方が気持ちいいし・・・。」
「私、死ぬほど心配するよ!!そんなことされていたなんて・・・」

「美晴・・・ゴメン・・・・そんなに心配するなんて・・・」

クロが申し訳なさそうに言葉をにごらせる。

「でも、そんなに美晴が俺達のこと好きって知って、嬉しいよ。」

しばらくの間、沈黙が続く。そして・・・


「・・・・外に、行こうよ。」

クロが言った。やさしく、ゆっくりと。

「・・・・・・・・」

「ヒマだし、気持ちいいし。な?」

「・・・・・・・・」

「・・・美晴、こんなところにずっと居ても退屈だろ?」

「うん・・・」

小さい声で、わずかに首を縦に振る。

「さぁ、行こう。」

「・・・・分かった。」

クロはホッとした表情を見せた。

「でも、私がもとに戻ったときは休日とか散歩に連れてってあげるから、なるべく行かないでね?」
美晴がチラッとクロを見て、窓の方を見た。

「分かった。」

すると美晴はパッと笑い、窓から隣の家の壁に飛び移った。


「じゃぁ行こっ♪」
「ったく、調子の良い奴・・・。」


クスッと笑ってクロも美晴の後に続いた。

                           *つづく*




魔法のチョコレートtwo! 第3話