魔法のチョコレート 第9話

私はそわそわしながら渚を待っていた。・・・・2人はどうなったんだろう・・・・・・?

数分後、渚が2階から下りてきた。

「あっ渚!!!どうだったの??」
私は渚の姿を見つけるなり、すっ飛んでいって質問した。
渚はなんだか落ち込み気味だった。・・・まさか・・・・
「あのね・・・ムリだった・・・・。」
今にも泣きそうだ。

「渚・・・・!」
私は渚を抱きしめた。泣きそうな渚を初めて見た。まぁ、私の体だけど。

「でも、振られたわけじゃないんだ。」
渚は小さな声でぼそりと言う。
「えっ!!」

            −振られたわけじゃない−

じゃぁ、一体どうなったわけ??
私があまりにも変な顔をしていたんだろう。渚はプッと吹き出してから言った。
「つまり、こういうわけなんだ。」

数分前___
「えっとね、分かってるだろうけど・・・。」
「ぅん、あんたが渚なんだろ・・・・?」
トオルはまだ信じ切れない表情でもごもごと言った。

「そう。それで、大事な話があるんだ。」
「え、大事な話って、入れ替わった事じゃねぇのかよ?」
飲み込めない様子でトオルは渚に聞く。

「今からが大事な話なの。いいから、聞いて?」
「う・・・ぅん・・・・・?」
渚は自分の思いをぶつけた。当たって砕けろ!みたいな感じで・・・。

「・・・・マジで・・・・?」
初めにそんな言葉がトオルの口からこぼれた。

「大マジですけど。」
顔を赤らめながら渚が言う。
「・・・で、返事は?」
「オレ・・・、渚がそんな風にオレを見てるなんて思わなかった。」

困惑した表情を浮かべながらも、しどろもどろでトオルは言った。
「そう・・・・だろうね。でも、私は本気だから。」
「まだ・・・・分かんねぇよ・・・・。渚のこと、当然好きだけど・・・・。恋愛とかじゃないと思う。」
「ぅん・・・・・」
「でも、なんか振れねーって言うか・・・?ちょっと・・・・考えさせてほしい。」

トオルは真っ赤になって言うと、「は?」という顔で渚は返した。
「だから・・・その、つまり!振ってないんだよ!返事だすまで時間かかるけど、必ず返事するから。」
「・・・・・それ・・・・・ホントに?」
「オウ、ホント!!」
「・・・・・・っ!!!!」


というわけだった。・・・・なるほどね。うれし涙っていうオチですか。


「もうホンット嬉しい!!死んでもイイ!!!」
「イヤイヤイヤ。死んじゃぁいけません。」
渚が喜んでる姿を見て、私は幸せになった。・・・・が、ちょっとした嫉妬も感じた。

「それに、返事まだでしょ?」
「そうだけどっ。。でも嬉しいよー!!!」
私はクスッと笑った。
「よしっ、それじゃぁ、お祝いとして食べに行きますかー♪」
「え!マジ??いこいこー!!」
渚と私は仲良くしゃべりながら歩いていった・・・。

                               *つづく*