




私は数分してパチッと目が覚めた。
トナリには・・・・渚。本当の渚がいる。そっか、私たち、とうとうもとに戻ったんだ・・・・・
続いて渚の方も目を覚ました。
「うぅーん、・・・お!もとに戻ってるー!」
渚は自分の手や足を見るなり、嬉しそうに飛び跳ねた。
「さーてと、トオルのところに行こっかなー♪」
渚は私に来るよう合図した。また付き添いのようだ。
ハイハイ・・・・・
私と渚は走って私の家へ向かった。
「トーオルーーーーーーー!!!!!!!!!!」
渚は力いっぱい込めて叫んだ。ちょうどトオルは外で誰かと話しているところだった。
話していた誰かは、私たちに気付いてトオルに別れを告げ言ってしまった。
「ん?今の誰?」
渚が聞く。
「え、オレの友だち。ってか、もとに戻ったのか?」
「ぅん!!」
大きくうなずいて笑う渚を見て、トオルは顔が赤くなった。
「じゃ、そっちがねーちゃんだな?」
トオルは私の方を見た。
「そうだょ・・・・」
この体に戻った瞬間、なんだかまた話すのがものすごく苦手になったように思える。入れ替わっていたときは、そんなにひどくなかったのに。
「やっぱ、こっちの方がしっくりくるなー」
トオルはウンウンと納得している様子だった。
するとカリンも出てきた。
「あ、おねーちゃん!帰ってきてたの?」
「ぅん、ただいま」
カリンは私をジーッと見つめた。・・・・なにごと?
「いつものおねーちゃんじゃん!ヨカッタぁ♪」
カリンは満面の笑顔で笑った。
「ヨカッタねぇ!!」
続いて渚が言う。今度は渚の方をジーッと見つめた。
「やっぱり、渚ねーちゃんもいつもどおりだねっ♪」
「そーだよ!!」
渚はそう言ってカリンをぎゅーっと抱きしめた。
「ちょ・・・ちょっと、恥ずかしいってば;」
「いーじゃん!」
30日間過ごしてきた人と別れるのはやっぱり寂しいんだろう。渚は目に涙を浮かべていた。
そんなやりとりのあと、いきなりトオルは誰に言ってるのか分からないような言葉を発した。
「もぅ、出てきていいよ。」
すると、1人の男の子が出てきた。さっきトオルと話していた子だろう。まだいたんだ。
「え!?」
出てきた男の子を見て、私はただ口をあんぐりするだけだった。
「なんで・・・・繭がいるの!?」
渚はビックリした様子で言った。そりゃぁ、ビックリもするだろう。
「いや・・・・・」
赤坂くんは申し訳ないと頭を下げ、なんでここにいるのかという理由を説明し始めた。
たまたま琴音の家の前を通りかかった繭をトオルがひきとめた。そのときすでにトオルは、渚から聞いて琴音が失恋していたことを知っていた。トオルは2人が入れ替わっていることを言い、しかも今日もとに戻る事まで言ったのだそうだ。そのことを話していると琴音と渚が来たみたいで、そこに隠れててと言われてその指示にしたがった。
「とまぁ、こんな感じ。」
最後はトオルがまとめた。
赤坂くんは私の目をまっすぐとらえ、言った。
「でもオレ、そんなの信じらんねぇよ。」
そうだろう。誰でもそう思うだろう。しかも、赤坂くんはそういうの信じない系だし。
「いや、でも本当なんだ。」
トオルが言った。
そのとき、繭は正直こう思っていた。
オレ、まさかだまされてるんじゃないのか?こんなのありえねー話だし。絶対そうだ!
「ウソだ。オレ、信じねぇからな!」
そう言って赤坂くんはもと来た道を全速力で走って行った。
やっぱり・・・・ムリなのかな・・・・・赤坂くん・・・・・
*つづく*