「なにかしら・・・あれ」
少女はミルフィの指さしたユーフォーみたいなモノを見ながら言った。
「分からない・・・・宇宙船だろうけどねぇ・・・」
事態に気付いたメイルおばさんが心配そうにつぶやく。
「ちょっと、意地悪女!見に行ってみない?」
ミルフィはユーフォーから目を離さずに言った。
「意地悪女ですって?私はれっきとした、”リン=エミノズ”っていう名前があるんだから。」
「はーいはい、分かった分かった。リン、見に行ってみようよ!」
リンはまだ納得してなさそうにコクリとうなずいて、ミルフィの後ろについた。
「ミルフィ、やめときなさい!危ないわよ!!」
メイルおばさんが恐い形相でミルフィをにらみつけた。
「大丈夫だよっ!心配しないで〜」
そう言うとミルフィとリンは走ってユーフォーが見えるところへと足を運んでいってしまった。
「ちょっ・・・・ミルフィ!!」
メイルおばさんの大きな声もむなしく、ミルフィの耳にはまったく入ってこなかった。
メイルおばさんの顔は今度はあせった表情になった。
「あぁ・・・どうしましょう。ミルフィに何かあったら・・・ご主人さまに誓ったのに・・・”ミルフィを守る”と。」

一方、ルゥカスは 父=国王 がいる階の1つ下からそのユーフォーの様子を見ていた。
「す・・・すごいな・・・・なんだ、あのショーは?」
あれほどのすごい企画があったとは・・・。いや、これは少しばかり興味をそそられるな・・・・
どうやらルゥカスは企画だと思いこんでしまっているらしい。

     カン・・・・カン・・・・・カン・・・・カン・・・・・・

階段を駆け上がる音が鳴り響いた。
ルゥカスはビクッとなった。
・・・・まずい、兵隊どもか??こんな所でボーッとしているのを見られたらやばいな。
そう思った頃にはもう遅く、誰かがヌッと影をあらわした。
「ふぁ〜〜〜、思ったよりきついなぁ、この階段!!」
え・・・・女・・・・か・・・?
「あれ・・・?誰かいる・・・・?」
少女が声を出した。


ミルフィとリンはメイルおばさんを振り切ると急いでダッシュした。
「ところで、あのユーフォーの所にどうやって行くのかしらね?」
リンが皮肉混じりに言った。
「あ・・・・・」
ピタッとミルフィの足が止まる。
「確かに・・・どうしよっか・・・・・・?」
「はぁぁぁ・・・・」
リンがかなり深いため息をついた。
「とにかく高いところに行きましょうよ。周りがこんなに混雑していると見えにくいわ。」
「そうだね・・・・・あ、あそこがいいんじゃない?」
ミルフィが高くそびえる宮殿を指さした。
「え・・・・・って、ミルフィ、あなたバカ?あそこはここの国王アンソネット家のモノなのよ?」
「そうなの?ま、良いじゃん。こんな騒ぎになってるんだから、入ったって大丈夫だって!!」
「・・・・まったく、親の顔が見てみたいわ。」
そう言ってまた2人は走り出した。
宮殿に入ると、黄金の階段がズラリ。目が痛くなりそうだ。
ミルフィがダッシュで駆け上り始めた。その後にリンも続く。

・・・5階ぐらいまで来ただろうか。まだまだ階段は続きそうだ。
「ふぁ〜〜〜、思ったよりきついなぁ、この階段!!」
ミルフィがゼーハー良いながらやっと6階あたりまで来た。
「あれ・・・?誰かいる・・・・?」
ミルフィは声を出した。その誰かもこっちを見ているようだった・・・。

                                      *つづく*

プラネット・トリップ第3話