




翌日、私はいつも通り学校に行った。
「並木さん」
後ろから声がする。陽平くんだった。まだこりてないとか??
「昨日は・・・・ゴメンね」
あら、意外。。陽平くんがこんなこと言うなんて・・・。
「ううん、いいんだよ別に。」
そのあと会話はなかった。詳しい理由は知らないけど、1つだけ言えることがある。どうせ私をあきらめたんだと思う。昨日あんな態度をとっちゃったわけだし、絶対そうだ。ああ、ヨカッタ!これでつきまとわれなくてすむ。
フツーの女子だったら、学年1スポーツ万能くんに好きだなんて言われると確実と言ってイイほどOKだと思う。だけど私はちがう。みんなと違う育ち方したからかどうかは分からないけど。すごくせいせいしている。
「じゃ、バイバイ」
沈黙に絶えられなかったからか、陽平くんは大急ぎでその場を離れた。
私は登校中、ある人のことをずっと考えていた。その人が誰かは自分でも考えないようにした。もし誰か分かったら、イヤなことに気付きそうだったから。
教室に入ると、尽がいないことに気付いた。
「あれ、尽くんは〜??」
女子一同がキョロキョロ見回している。
チャイムが鳴って、みんなしかたなく席に着いた。なんでいないのか知ってるのは多分生徒のなかで私だけ・・・かな。
先生が入ってきた。
「みんな、今日は尽くんカゼでお休みです!」
えぇ〜・・・・女子全員、ため息をもらした。そんなにあいつが好きなの!?
「だから連絡シートは・・・・」
先生は名簿を見た。休んだとき誰に連絡シートを持って行ってもらうか、それを自分たちが名簿に書き込んでいるのだ。
「並木さん、ね。」
は!?とみんなが一斉にこっちを向いた。というか、にらんだ。
「え!?私なんですか!?」
「ええ。そうよ?だって書いてあるし・・・並木 璃緒ってね。」
うわぁぁぁぁ!尽のアホー!ボケー!反感をくらうのは私なんだから・・・
「それじゃ、よろしくね。」
「はぁい・・・・」
もう頭の中が真っ白だった。このあと何を言われるのか、考えるだけでゾッとしちゃう。
もうすでにあっちこっちで私の悪口をヒソヒソ声で言っているのが聞こえる。
朝学活終了のチャイムが鳴った。
案の定、女子のみんなは私の周りに寄ってきた。
「ちょっと並木!なんでアンタが尽くんの連絡シートを持って行くのよ!」
そんなの知りません。
「アンタ、尽くんをたぶらかしてるんじゃないでしょうね!?」
まさか。ナイナイ。。
「あのねー。尽くんはみんなの王子様なの!独占しないでよ!」
別にしてないんだけど。はぁ・・・・
「宮城くんの家から私の家までそんなに離れてないからだと思うよ。」
私はちょっと疲れ気味の声で言った。
ウソだけどね。本当はすっごい離れてる。
「そうなの!?・・・いや、なんで尽くんの家知ってるのよ」
「え・・・宮城くんの家って、めちゃくちゃ大きいお屋敷だし・・・・」
コレはホント。尽の家って、お城なみにでかいもん。
「ふぅん・・・・それなら・・・・いいわ。尽くんをたぶらかしてないなら。」
たぶらかすって・・・私がそんな人間だと思ってるんだ?ひどいなぁ・・・
そんなことより、尽の家いくのって初めて!今まで遠くから見てるだけだったし・・・・やけにキンチョーするかも。
*つづく*