




尽を家に連れて帰ると、みんなは「宮城の兄貴、どうしたんで!?」そう言ってわっと寄ってきた。顔からは血が流れて腫れている。ますます腹が立ってきた。
「お嬢、尽さんどうしたんっすか?」
哲が心配そうな顔をして寄ってきた。
「ちょっと・・・事件があってね。私の部屋に連れて行くから、救急箱とってきてくれない?」
「あ・・・へぃ!!」
私はムカムカしていたから、階段をドンドン踏みならしながら上がった。
「はぁ・・・なんであそこまでしたのよ?お坊ちゃんがケンカなんか出来るはずないのに。」
尽の血をぬぐいながら言った。すると尽は、うう〜ん・・・という声をあげて目を覚ました。
「あ、起きた?ちょっと待ってて。水とってくる。」
そうして水をくみに1階へ下りた。
「お嬢・・・宮城の兄貴は・・・・?」
みんなが一斉にこっちを向いたから、少しビックリした。
「大丈夫だよ。目を覚ましたし・・・」
「ヨカッタぁ・・・・!」
みんな心配してくれてたおかげか、私の怒りゲージは徐々に静まっていった。
「水、持ってきたよ。」
私は尽に水を差しだしたとたん、尽はそれを手にとってものすごい勢いでゴクゴク飲み始めた。よっぽど疲れたんだろう。ムリもないか。
「まずぃ・・・・・!」
最初に言った言葉がコレだった。元気じゃん!!
「ゴメンねー。。大理石が敷き詰められてあるあなたの家みたいにきれいな水はでないものでして!」
イヤミを込めて言ったつもりだったけど、尽はまったく応じない。
「ハイハイ・・・。店で高い水を買ってきてあげるよ。」
私は立ち上がろうとした。でも尽が
「・・・・ここにいろよ・・・」
って言ったもんだから、再び座った。
私は前からずっと疑問に思っていたことをいった。
「ねぇ・・・・尽って、私のこと好きなんでしょ?」
長い間の沈黙。・・・・・・そして
「お前なぁ・・・・・バカか!?」
尽がボコッと私の頭を殴った。う・・・意外に効いたかも。。
ええぇ・・・ちがうの??絶対そうだと思ったんだけどな。まぁ、私を好きになるなんてよっぽどの物好きだと思うけど。その1人に陽平くんがいるわけですが。
「ゴメンゴメン!!ただ、そう思っただけだってばぁ!!」
尽はすごい形相でにらんでいる。当たり前だろう。好きでもない奴に、『好きなんでしょ?』なんて言われるとたまったもんじゃない。
「オレはあいつが気にくわないだけだよ。」
陽平くん・・・ねぇ?まさか、2人の過去に悪いことでも?ありえる。。なんたって、尽だし。
「ふぅん??私はいい人だと思うけどなぁ?ナルシだけど。」
「そのナルシが気にいらねぇんだよ・・・・」
あなたも相当なナルシだと思います。あえて口に出さないけど。
「それより、璃緒の方こそオレのことが好きじゃねぇのかよ?」
「はぁ!!?」
「5月くらいのとき!」
あぁ、あれね。。・・・・・・って、
「あれは尽がこっぱみじんに振ったんでしょ!?あんなこと言っておいて、よくそんなこと言えるよね!」
「あのときはまだ璃緒のこと知らなかったから・・・・・」
「そんなのカンケーないよ!!!」
ホンットサイテー!信じられない。なんで私はこんなサイテー男に惚れてたのかがいまだに理解不能だ。
「もぉ・・・さっさと帰りなよ!じぃに電話してさ。」
「お前なぁ・・・けが人にそんなひどいこというのか!?」
よくもまぁぬけぬけと・・・・・
「ひどいのはどっち!?もう知らない!」
私は部屋を出て、ドスドス下りていった。
*つづく*